Nottaの文字起こし精度は、仕事で使えるレベルなのでしょうか。
今回は、実際に自分の声で録音した2分11秒の日本語音声をNottaに読み込ませ、文字起こし精度を検証しました。
結論からいうと、今回のテストでは、数字・金額・日付・人名・途中で訂正した情報まで、仕事上の判断に影響するような大きな認識ミスはありませんでした。
一方で、固有名詞については表記の違いがありました。
この記事では、単純に「何文字合っていたか」ではなく、その間違いが仕事にどの程度影響するかという視点でNottaの文字起こし精度を見ていきます。
今回の結論
今回の条件では、Nottaはかなり安定して文字起こしできました。ご自身の音声でも試したい場合は、Notta無料版の利用条件と有料版との違いを確認してから判断すると安心です。
特に重要だったのは、数字や金額、日付、担当者名、そして途中で訂正した情報です。
今回の音声には、たとえば以下のような内容を入れています。
- 問い合わせ件数:287件
- 新規のお客様:164件
- 既存のお客様:123件
- 売上:1,856万4,200円
- 前年同月比:12.6%増加
- 広告費:324万8,000円
- セミナー開催日:10月3日
- 開始時刻:午後2時30分
- 定員:150名
- 申込期限:9月28日から9月30日に変更
- 参加費:3,300円から無料に変更
Nottaでは、これらの意味が変わるような認識ミスは確認できませんでした。
ただし、固有名詞については、
「アオバ リンク」→「Aoba Link」
「ミライノート」→「Mirai Note」
という表記になりました。
意味そのものは変わっていませんが、正式名称として文章を提出・共有する場合には確認した方がいいでしょう。
テスト条件
今回使用した音声は、AI音声ではありません。
実際にiPhoneのボイスメモを使って、自分の声で録音しました。
条件は以下の通りです。
- 音声時間:2分11秒
- 話者:1人
- 言語:日本語
- 録音:iPhoneのボイスメモ
- 環境:静かな室内
- 話し方:通常の会議を想定した速度と音量
- 音声編集:なし
- ノイズ除去:なし
- 音量調整:なし
録音した同じ音声ファイルを各文字起こしAIに読み込ませています。
また、比較するのは人が修正する前の文字起こし結果です。
数字は正しく文字起こしできた
仕事で文字起こしAIを使う場合、特に注意したいのが数字です。
今回の音声には、
287件
164件
123件
という似た数字を入れました。
Nottaでは、それぞれ
「二百八十七件」
「百六十四件」
「百二十三件」
と文字起こしされました。
数字が漢数字になっていますが、数値そのものは一致しています。
ツカエルカでは、このような
「287件」→「二百八十七件」
という違いは、認識ミスとして扱いません。
仕事上重要なのは、表記方法よりも287という情報が287として認識されているかだからです。
金額と割合も正しく認識された
次に確認したのが金額です。
音声では、
「8月の売上は1,856万4,200円でした」
と話しています。
Nottaの文字起こし結果は、
「八月の売上は千八百五十六万四千二百円でした」
でした。
こちらも漢数字になっていますが、金額は一致しています。
また、
「前年同月と比べて12.6パーセント増加しています」
についても、
「十二点六パーセント増加しています」
と認識されました。
さらに広告費の
「324万8,000円」
も、
「三百二十四万八千円」
と正しく認識されています。
会議録や売上報告では、数字が1桁違うだけでも判断が変わる可能性があります。
今回のテストでは、こうした重要な数値に意味を変える認識ミスはありませんでした。
日付・時刻・期限も正しく認識された
日付や期限も確認しました。
音声には、
- 9月15日
- 10月3日
- 午後2時30分
- 9月20日
- 9月22日
- 9月25日
を入れています。
Nottaでは、いずれも意味を変えずに文字起こしされました。
特に仕事では、締切日の間違いは大きな問題になります。
そのため、ツカエルカでは日付や期限を重要項目として確認しています。
「あとから訂正した情報」は正しく反映されたか
今回、あえて途中で情報を訂正する文章も入れました。
まず申込期限です。
「当初は9月28日でした。これを9月30日に変更してください。」
Nottaでは、
「当初は九月二十八日でした。これを九月三十日に変更してください。」
と文字起こしされました。
もう1つは参加費です。
「3,300円ではなく、今回は無料にします。」
こちらも、
「三千三百円ではなく、今回は無料にします。」
と認識されています。
これは重要です。
会議では、
「やっぱり変更します」
「先ほどの数字ではなく、こちらです」
という訂正が頻繁にあります。
単語を正しく拾えていても、最終的な決定事項を取り違えると、議事録としては使いにくくなります。
今回のNottaでは、訂正前と訂正後の情報をどちらも正しく残せていました。
人名は正しく認識された
今回の音声には、
「高橋健太さん」
「大西美咲さん」
という2名の名前を入れました。
Nottaでは、どちらも正しく文字起こしされました。
担当者名を間違えると、タスクの割り振りそのものが変わってしまいます。
そのため、人名も仕事で使う文字起こしAIを見るうえでは重要な項目です。
固有名詞は表記の確認が必要
今回、Nottaで注意したいと感じたのが固有名詞です。
音声では、
「株式会社アオバ リンク」
と話しましたが、Nottaでは、
「株式会社Aoba Link」
となりました。
また、
「ミライノート」
は、
「Mirai Note」
となっています。
どちらも音としては正しく認識しており、意味を取り違えたわけではありません。
そのため、今回の検証では重大な認識ミスとはしていません。
ただし、正式な議事録、顧客名、商品名などとして使用する場合は、固有名詞の表記確認は必要です。
ChatGPT・Google Gemini・Microsoft Copilotはどうだったか
今回の音声には、AIサービス名も入れました。
- ChatGPT
- Google Gemini
- Microsoft Copilot
Nottaでは、この3つも意味を保った状態で文字起こしされました。
英語のサービス名が多い会議では、この部分も実用性を左右します。
今回の条件では大きな問題はありませんでした。
「何文字間違えたか」だけでは仕事で使えるか判断できない
文字起こし精度を見るとき、単純な文字一致率だけで判断すると、実際の仕事への影響が見えにくくなります。
たとえば、
「287件」→「二百八十七件」
なら、表記は違いますが意味は同じです。
一方、
「123件」→「23件」
なら、たった1文字の違いでも100件の差が生まれます。
仕事で重要なのは後者です。
そのためツカエルカでは、文字起こしの違いを、仕事への影響で考えます。
レベル0:表記の違い
意味が同じもの。
例:
「287件」→「二百八十七件」
基本的に問題なしと判断します。
レベル1:軽微な違い
句読点、スペース、大文字・小文字など。
意味や仕事上の判断にはほぼ影響しません。
レベル2:確認した方がよい違い
固有名詞や専門用語など。
今回の
「アオバ リンク」→「Aoba Link」
などが該当します。
レベル3:仕事に影響する可能性がある間違い
金額、数量、日付、期限、担当者、否定表現、訂正後の情報などです。
こうした情報を間違えると、議事録や業務記録をそのまま使った際に実害につながる可能性があります。
今回のNottaでは、レベル3に当たる認識ミスは確認できませんでした。
今回のテストでわかったNottaの強いところ
今回の結果から見ると、Nottaの強みは、仕事で重要な情報を安定して拾えていたことです。
特に、
数字
金額
割合
日付
期限
人名
途中で訂正した情報
について、意味を変えるようなミスは確認できませんでした。
文字起こしAIを議事録やインタビュー、打ち合わせ記録などに使いたい場合、この部分は重要です。
注意点もある
一方で、今回の結果だけで「Nottaはどんな音声でも正確」と結論づけることはできません。
今回の条件は、
静かな環境・話者1人
です。
実際の仕事では、
周囲に雑音がある
複数人が同時に話す
専門用語が多い
数字が連続する
といった状況もあります。
今後ツカエルカでは、こうした条件でも同じように検証していきます。
また、固有名詞については、正式表記と異なる場合があるため、最終確認は必要です。
Nottaは仕事で使えるか?
Nottaだけでなく他の日本語対応サービスも含めて選びたい方は、「日本語に強い文字起こしAI3サービスの実測比較」で、同じ日本語音声を使った3サービスの結果を比較しています。
今回のテストに限れば、文字起こし精度という点では、仕事で使える水準だったと判断しています。
Nottaを実際に使ってみたい方は、「Notta無料版と有料版の違い」で、無料で使える時間や1回あたりの制限、有料版との料金・機能差をまとめています。
特に、数字・金額・日付・期限・担当者・訂正情報といった、間違えると仕事に影響しやすい情報を正しく認識できた点は評価できます。
ただし、これは2分11秒・話者1人・静かな環境での1回のテスト結果です。
今後、雑音環境や複数話者など条件を変えて検証し、評価を更新していきます。
NottaとRimo Voiceのどちらを選ぶか迷っている方は、「NottaとRimo Voiceの比較記事」で、文字起こし精度だけでなく料金・無料枠・文字起こし時間まで比較しています。
なお、Notta・Rimo Voice・LINE WORKS AiNoteを同じ音声で比較した結果については、別記事で詳しく紹介しています。
「文字起こしAI3社を同じ音声で実測比較した記事」もあわせてご覧ください。
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